好き嫌いと調理

「人手間料理」なんて看板でお店をやっておいて、意外なことでもないとは思いますが、調理するのは好きな方で、気がつけば調理師だったり、野菜ソムリエプロの資格を持っていたりします。
ただ、正直なところ、食べ物の好き嫌いは多い方だという自覚があります。

アレルギーで食べられないものはさておいて、好き嫌いというのも意外と厄介なもので、単に美味しいと感じられないということなら、いろいろなものを食べているうちに、好みが変化していくこともあるかもしれません。
野菜などは、品種改良で昔よりも味が丸く、食べやすくなっている様に思いますが、食材の食感や特徴的な部分がそもそも嫌だということになると、なかなか厄介です。

すりおろしたりして、それが入っていることがわからない様に混ぜてしまうのでは、その食品に含まれた栄養だけを取っているのと変わりないので、やはりなんとかして、その食材を「食べた」という感じになる様にできないかの工夫が調理の出発点になります。
どうやったら、この感じが嫌いだなぁという食材の「嫌いな部分」を上手くカバーすることができるのか。そこから更に「美味しい」までつないでいくことができないか。料理にかける手間というのは、そうやって、より美味しく食べるためにもあると思います。

こあきの副菜では、結構そんな食材を使っていて、どうやって無駄なく美味しく食べるのかをあれこれ工夫して、形になったものがあります。
「家ではあまり好んで食べてくれないものを、パクパクと平らげてくれてびっくりした」という風に言っていただけると、心の中でガッツポーズを出しています。

店主が嫌いなものが何か、実際に食べて推理してみてください。
不定期ですが、副菜の料理教室も開催しています。また、何名かで受講したいという希望があれば、開催可能です。お気軽にご連絡ください。