山菜をゆっくり使う

先日、塩蔵してあるタケノコ以外は、この春の山菜を使い切りました。
さて、来年だなと思ったわけですが、そういえば、山菜は結構茹でて保存して使っていることに気がつきました。

春がきて、山菜の時期になると、春に体を起こすために、アクのあるものを食べるのかもしれないという説を思い出しながら、なにはともあれ、冬が終わって、植物が出てきたら、とりあえず食べてみたいよね。と、毎年せっせとアク抜きをします。

アク抜きが必要ないものはコゴミ、5月の下旬ごろが盛りのヨシナは、実はアク抜きがいらない使いやすい山菜です。新しければ、葉っぱもさっと取れるので、茎だけにして茹でるだけなので、抜群の使いやすさです。
例えば塩昆布と和えたりすると簡単に食べられますが、動物性の脂とよく合うので、鶏などとも合わせても、美味しくいただくことができます。

フキやワラビはしっかりアクを抜く必要があり、重曹などを使ってアクを抜き、ワラビは穂先を取って、一度煮てから冷蔵庫で保存します。
アクを抜いただけの状態で保存するよりも、一度味を付けて火を通しておく方が、結構長持ちしますし、春先であれば、チルドで一週間ほど置いておくことができて、そのまま炊き合わせや、昆布締めでもよいし、和え物にも使えます。
ちょっと残念なのは、山菜は冷凍すると、解凍した時に水分が抜けてしまい、繊維しか残らないものが多く、ワラビもヨシナも、なかなか冷凍して保存というわけにはいかないのでした。

他にもあれこれ山菜はありますが、ワラビと同じくらいお馴染で手に入りやすいとなると、やはりタケノコでしょうか。
こあきのある高岡の赤丸の近くには、タケノコの産地として名高い西田がありますし、春は、氷見の友人知人から、タケノコ要らない?とよく連絡がきます。

タケノコのアク抜きには、米糠や重曹などいろいろ方法はありますが、こあきではとりあえず先に皮を剥く様にしています。皮がなければ、アクが出やすくなるし、火も通りやすくなって省エネにつながるかなと思います。
それでも、タケノコはアクが残りやすい方だと思います。水煮にするよりも、扱いやすい大きさに切り、薄く味をつけて煮て冷蔵庫で保存します。
使い切れない場合はアク抜き後、塩蔵にします。これでタケノコは一年中使う事が可能になるのです。ありがたいです。

山菜全般に言えることですが、タケノコもまさに、天ぷらに使うと、舌の味蕾を油がコーティングの役割を果たして、アクを感じにくくするという効果が期待できます。
山菜の天ぷら、美味しいですよね。

旬だということで、バタバタとがんばって消費するのではなく、水煮にしたり、薄く味付けして保存しておけば、春のはしりから名残りまで、あれこれ工夫しながら、ゆっくり楽しんでみられるので、ぜひお試しください。